第2回経営力向上委員会セミナー 開催報告

  • 開催日:2025.11.11

2025年11月11日、

 学部長 小山田教授をお招きして講義いただきました。
経営力向上委員会 神谷委員長の挨拶に始まり、司会の㈱アクテック本田部長へ引き継いで教授のご紹介ののち、本日の公演がスタートしました。

大阪成蹊大学データサイエンス学部の小山田耕二教授をお招きし、「AI活用時代こそ“人間力”がモノを言う」と題した講演が開催されました。製造業やIT現場におけるAI活用の最前線と、それに伴う人間の役割について、実例を交えながら深く掘り下げる内容となりました。

🔍AIの“すごさ”と“危うさ”を見極める
講演では、生成AIの能力と限界について具体的な事例が紹介されました。たとえば、AIが「月の直径は地球の約1/3」と誤答した事例を通じて、AIが“それっぽい”表現を選びがちであること、そして人間による検算や疑問視が不可欠であることが強調されました。
「AIは事実そのものではなく、よく使われるパターンを出力している」
このような認識が、AIとの健全な協働の第一歩です。

🧩人間力=問う力 × 対話力 × 行動力
小山田氏は、AI時代における人間力を「問う力」「対話力」「行動力」の掛け算で定義。それぞれの力がどのように現場で活かされるか、具体例を交えて解説されました。

  • 問う力:曖昧な問いを具体化し、検証可能な形にする力

  • 対話力:AIを含む多様な相手と建設的に議論する力

  • 行動力:決めたことを実行し、カイゼンを回し続ける力

※カイゼン・・・もとは日本語の「改善」だが、現場主義の小さな改善を継続的に積み重ねる取り組みで、今や海外へ「KAIZEN」として普及しています。

🤖AIを“参謀”として活かす対話設計
講演では、AIを「会議のメモ係+悪魔の代弁者」として活用する発想が紹介されました。集団思考に流されがちな場面で、AIがあえて異論を投げかけることで、議論の質が深まるという実例は、参加者に大きな気づきを与えました。

🏭製造・IT現場での実践例

  • 品質検査ライン:AIによる不良分類と要約を活用し、現場での議論の材料に
  • 金型成形の最適化:CAE解析をAIで高速化し、歩留まり向上
  • IT開発の要件定義:AIが仕様の“穴”を洗い出し、手戻りを防止

これらの事例からも、「AIを鵜呑みにせず、人間が問い直す文化」が成功の鍵であることが明らかになりました。

🎓人間力を育む社会人大学院モデルへの挑戦
大阪成蹊大学では、「思考力×対話力×行動力」を育成する社会人大学院を展開予定。
企業と連携しながら「人間力×AI」を軸としたリスキリング、高度人材育成を目指されています。

📝まとめ
「AIが答えを出す時代だからこそ、“疑う力”と“確かめる力”が、これまで以上に重要になる」
AIと競うのではなく、AIとともに人間力を高めていく。そのために必要なのは、問いを立て、対話を深め、行動に移す力です。本講演は、AI時代における人間の役割を再確認する貴重な機会となりました。

 

早速、Copilotに作成してもらった記事を掲載しております。
AIとうまく付き合う、うまく活用するということを事例を挙げて、時々1分間隣席者とのディスカッションを織り交ぜながら、興味深い時間でした

講演会後は、講師の小山田教授と副学部長の原教授とともに、懇親会でAI談議に花が咲きました。

 

 

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